YAMA SWAMPMAN

山にハマって抜け出せない、山沼の住人。神奈川発|山歩きの記録。低山からいつかアルプスのテント泊へ。FUJIFILM X-E5で景色を一枚。

なぜ、山の相棒にFUJIFILM X-E5を選んだのか

前回の金時山の記事で、こう書きました。「山頂の富士山をスマホで撮りながら、"この景色、ちゃんと残したいな" と思ってしまった」と。

あれが、第二の沼の入口でした。山に戻ってきたと思ったら、今度はカメラ沼。そして散々迷った末に、登山の相棒として選んだのが FUJIFILM X-E5 です。今日は「なぜフルサイズでも、最新のスマホでもなく、これだったのか」を正直に書きます。

登山に持っていくカメラに、求めた条件

まず、自分が何を欲しがっているのかを整理しました。山に連れて行くカメラの条件は、この4つ。

  1. 軽いこと。登山では100gでも正義。重い機材は、結局持って行かなくなる。
  2. 撮って出しがきれいなこと。下山後のヘトヘトな状態で、RAW現像なんてやりたくない。
  3. そこそこタフなこと。山の上は天気が変わる。
  4. 撮っていて楽しいこと。これがいちばん大事。楽しくないカメラは、持ち歩かなくなる=続かない。

この4つを並べたとき、候補に残ったのが富士フイルムでした。そして購入直前まで本気で迷ったのが、同じ富士の X-M5。軽くて、安くて、フィルムシミュレーションも積んでいる。「登山ならむしろこっちでは?」と、何度も揺れました。この対決の決着は、後半の比較で詳しく書きます。

登山機としてのX-E5、ここが効く

軽い。 ボディは445g、コンパクトな23mmのパンケーキを付けても535gほど。ザックの肩ベルトにぶら下げても一日歩ける重さです。「持って行くか迷う」がほぼ無くなりました。

フィルムシミュレーションで、撮って出しが完成形になる。 これが富士を選んだ最大の理由。山の朝の光や紅葉の色を、その場の空気のまま記録できて、編集いらず。しかもX-E5はフィルムシミュレーション専用のダイヤルがあって、自分で詰めたレシピをすぐ呼び出せる。「下山後に現像しない自分」には完璧でした。

40.2MPの解像。 山の風景は情報量が多い。これだけ画素があると、あとからトリミングしても耐えるし、大きくプリントしても破綻しない。いつか写真を売れたら……なんて下心も、ちょっとあります。

手ブレ補正(IBIS)が頼れる。 X-Eシリーズで初めて手ブレ補正が載りました。最大7段ぶん効くので、日の出前の薄暗い山頂や、光の少ない樹林帯でも手持ちでいける。三脚を省ける=荷物が軽くなる、という意味でも登山と相性がいい。

レンズを選べる。 同じ写りでレンズ固定のモデルもありますが、登山だと「今日は軽いパンケーキ一本」「今日は寄れるレンズ」と変えられるのが効く。将来の拡張性もここにあります。

正直なデメリット(とくに登山では)

良いことばかり書くと嘘になるので、弱点も。

ボディに防塵防滴がありません。 ここは登山だと結構シビア。キットの23mmレンズ単体は防滴仕様ですが、ボディが守られるわけではない。だから雨やガスの稜線では、レインカバーやジップロック、最悪は「撮らずにしまう・撤退する」判断が要ります。タフさ重視なら、防塵防滴のボディを選ぶべき場面もある。ここは正直、覚悟して買いました。

ほかにも、APS-Cなので超高感度はフルサイズに一歩譲る、バッテリーは大容量ではないので長い行動日は予備必須、そして値段は安くない。【実際に買った価格・色(シルバー/ブラック)をここに】

比較:最後まで迷ったX-M5と、ほかの兄弟機

冒頭に書いたとおり、購入直前まで天秤にかけていたのが、同じ富士の X-M5。軽くて、安くて、フィルムシミュレーションのダイヤルも付いている。「登山に持ち出すなら、むしろこっちが正解では?」と何度も思いました。

主な違いを、登山目線で並べるとこうです。

X-E5 X-M5
重さ(ボディ) 約445g 約355g(X系で最軽量)
センサー 40.2MP・X-Trans 5 HR 26.1MP・X-Trans 4(前世代)
手ブレ補正(IBIS) あり(最大7段) なし
ファインダー(EVF) あり なし(背面モニターのみ)
防塵防滴 なし なし
価格帯 高い(ボディ実売でX-M5の倍前後) 富士の現行で最も手頃

数字だけ見れば、軽さと価格はX-M5の圧勝。それでもX-E5を選んだ決め手は、登山でこそ効く2点でした。

ひとつは ファインダー(EVF)。X-M5には覗くファインダーがありません。街中なら平気でも、晴れた稜線や雪面では背面モニターがほとんど見えない。山の上で「構図が確認できない」は地味に致命的で、ここが最大の決め手になりました。

もうひとつは 手ブレ補正。日の出前の山頂や、光の少ない樹林帯で、三脚なしの手持ちが効く差は大きい。さらに40MPの解像も乗る。──この3つに、X-M5との価格差を払う価値を感じた、というのが結論です。

逆に言えば、「予算をとにかく抑えたい・できるだけ軽く・主に明るい時間に撮る」なら、X-M5はかなりアリ。フィルムシミュレーションの楽しさは同じように味わえます。ここは見栄を張らず、正直に書いておきます。

なお、同じ40MP+IBIS+EVFが欲しいなら、より一眼レフ的なグリップの X-T50 が中身の近い兄弟。レンズ交換を捨ててでも防塵防滴と完成された一台が欲しいなら X100VI(ただし人気で入手しづらい)という道もあります。

山に持っていくレンズ

初期の相棒はキットのXF23mm F2.8 R WR。23mmのキットレンズは90gの真のパンケーキで、35mm相当の自然な画角。軽さ優先の登山にはよく合います。別の記事でかきますが、ここからレンズ沼へも足を踏み込んでいきます。

まとめ:それでも、山に連れて行きたくなるカメラ

防塵防滴がない時点で「登山に最適」と胸を張れるカメラではないかもしれません。でも、軽くて、撮って出しが美しくて、何より撮るのが楽しい。山の上で「お、撮ろう」と自然に構えてしまう。続けられる相棒として、自分にはこれ以上ありませんでした。

次回からの山行記録には、このX-E5で撮った写真が増えていきます。そのうち、登山で使っている自作のフィルムシミュレーションのレシピも公開していく予定です。山沼とカメラ沼、両方の記録に、どうぞお付き合いください。 (今後、グリップやハンドストラップ、フィルターなども紹介していきたいとおもいます。)


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