
朝から、ポツポツ。「天気もイマイチだし、今日はさくっと近場の大山でいいか」——そんな軽い気持ちで、2026年5月、車を伊勢原へ走らせました。
……あとで知ったんですが、大山の別名は「雨降山(あふりやま/あめふりやま)」。山の上に雲や霧がかかりやすいことから、古くは雨乞いの山として信仰されてきたそうです。道理で。看板に偽りなし、というか、選んだ山が悪かったというか。
- 今回のルートとアクセス
- 道中レポ:ひたすら続く階段と、天狗の気配
- 歴史ある「阿夫利神社」
- カメラのこと:防滴性能の壁
- まとめ:天気が微妙な日の“さくっと”に、大山はちょうどいい。かもしれない
- おわりに
今回のルートとアクセス
大山ケーブル駅 →(こま参道・表参道)→ 阿夫利神社下社 → 大山山頂(本社) → 見晴台 → 周回
- コースタイム(実績):3時間57分(標準タイム7時間31分)
- 歩行距離・のぼり:11.1km/のぼり1,309m
- アクセス:車(市営大山第一駐車場)。今回はケーブルカーを使わず、自分の足で登り下り。
- 難易度の目安:YAMAPのタグは「初級者向け」ですが、ケーブルを使わず歩くとコース定数30=しっかりキツい部類。1,200mを超えると、5月でも一気に肌寒くなります。
地味に自分でも驚いたのが、標準7時間半のコースを4時間弱で歩けたこと。金時山の短コースでビビっていた半年前の自分に、ちょっと教えてやりたい。少しは“沼の住人”として鍛えられてきたみたいです。
道中レポ:ひたすら続く階段と、天狗の気配
大山の登りは、とにかく階段です。こま参道の土産物街を抜け、表参道に入ると、ひたすら続く石段地獄。雨に濡れた青もみじや、卯の花の白がきれいで、何度も足を止めて言い訳しながら息を整えました。
道中には登山道を彩る名物の岩がいくつかあって、これが面白い。「牡丹岩」に「天狗の鼻突き岩」——後者は、石段脇の岩にこぶしが入るくらいの穴が開いていて、「天狗が鼻を突いてあけた穴」と言い伝えられているそう。大山はそもそも大天狗・小天狗を祀る“天狗の山”でもあるので、こういう岩の名前にも妙に説得力があります。
山頂(本社)に着くと——案の定、真っ白。雲の中で、眺望はほぼゼロ。奥の院に手を合わせて、そそくさと下山開始です。そして毎度のことながら、下りきったころに晴れ間。山頂で待ってくれとは言わないけど、せめてもう少し早く……。それでも雲の切れ間から丹沢の山深さがちらっと見えて、それはそれで悪くなかった。
歴史ある「阿夫利神社」
今回いちばん印象的だったのは、中腹の阿夫利神社・下社。雨に濡れた石段の先に立つ朱塗りの社殿が雰囲気がある。
調べると、創建は2200年以上前と伝わる古い山岳信仰の聖地で、江戸時代には「大山詣り」として年間20万人もの人が訪れ、落語の演目にもなったほどの“庶民の山”だったとか。山頂の本社前には、晴れていても水滴を帯び、霧がかかると雨が降るといわれるブナの巨木「雨降木」もあるそうで……ますます「雨降山」の名に納得してしまいました。
ついでに白状すると、ここで御朱印もいただいてきました。山とは別でこっそり集めているんですが、こういう“登って参れる”山は、やっぱり嬉しい。


カメラのこと:防滴性能の壁
正直に言うと、この日はX-E5を家に置いてきました。朝起きると降っていたし、防滴じゃない相棒を濡らすのが怖くて、気楽なサブ機のGR3とスマホで身軽に——という判断です。 ところが登り出したら雨はやんでしまい、「なんだ、X-E5でよかったかも…」と軽く後悔。でも、いつ降り出すか分からないのが“雨降山”。今日の判断は間違ってなかった、ということにしておきます。前回のレンズ記事で「雨が降ったらX-E5は封印する」と書いた、その予行演習だったと思えば。
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まとめ:天気が微妙な日の“さくっと”に、大山はちょうどいい。かもしれない
- 難易度:★★☆☆☆(ケーブル未使用・階段が多く、定数は高め)
- 所要時間:実績3時間57分(標準は約7時間半)
- こんな人に:近場でしっかり登りたい人/歴史ある神社も一緒に楽しみたい人/天気がイマイチな日でも“さくっと”動きたい人
- ひとこと:1,200m超で肌寒いので、薄手の防寒を一枚。眺望は晴れの日に賭けましょう(僕は外しました)。
おわりに
眺望は、見事に空振り。でも、阿夫利神社の静けさと、自分の脚が思ったより動いたことで、満足度はむしろ高い一日でした。
そもそも「雨降山」に眺望を求めた僕が悪い。——というわけで、晴れた日にもう一度、今度はX-E5を担いでリベンジします。次に登る理由がまたひとつ増えました。やっぱり、沼です。
